エンディングノート【葛飾区社会福祉協議会で配布しているエンディングノート】

エンディングノートという言葉を聞いたことがある方は多いかもしれません。言葉は知っていても、ノートの中身を知っていたり、どんな内容を書けば良いのかわからない方も多いのではないでしょうか?

エンディングノートとは、遺された配偶者や子供、孫たちが困らないように自分のことを日記のように書いて残してあげるものです。

遺書と言うと重々しい感じもしますし、財産はほとんどないという方もいるかもしれません。

反対に日記を残すのも恥ずかしい気もしますが、エンディングノートなら恥ずかしくなく自分の葬儀のことや、財産のこと、負債のことを家族に伝えられそうな気もしませんか?

ただし、エンディングノートに法的効力はありません。遺産分割の話をマジメに決めるなら遺書を残した方が良いです。2019年に相続法が段階的に改正され、遺言は法務局でも保管が可能になりました。
【参考:【相続トラブル】2019年に時代に合わせて相続法が大幅に変わった

人生100年時代と言われはじめ、本当は誰もが長生きして欲しいと思っています。しかし、高齢になればいつ病気になるかわかりませんし、認知症になってからではエンディングノートを書き始めることは困難です。

記事の内容
  1. エンディングノートとは?
  2. エンディングノートの書き方
  3. エンディングノートを書く理由

上記の内容で説明していきます。

また、今回は本当は家族からエンディングノートを書いてもらえるように説明して欲しいという内容も含めました。最後までお付き合いいただけると幸いです。

エンディングノートとは?

エンディングノート

エンディングノートは終活の一環として、本人の希望を伝えるためのものです。それ以外には葬儀はこんな感じでやって欲しいとか、葬儀に呼んで欲しい友人の氏名や連絡先、医療についての希望などを書いておくものです。

上記は葛飾区で無料配布されているものですが、それ以外にも葬儀社や弁護士、成年後見人などが無料で配布していることもあります。ただし、利害関係にある会社などが無料で配布している場合、自社の宣伝が含まれていることが多いです。

それ以外ではコクヨが千円前後でエンディングノートを販売していますし、無料でPDFファイルでダウンロードできます。

エンディングノートを書き始める適齢期は70歳前後と言われています。それ以前では早すぎて何度も書き直しが必要になりますし、70歳を過ぎてからは判断能力が乏しくなってしまう可能性もあるからです。

また、エンディングノートには法的な拘束力はありません。財産が十二分にある方は弁護士などを通じて遺言書を作成した方が良いでしょう。

エンディングノートは本人と残された遺族との日記のようなものです。

こちらの記事も併せて参考にしてみてください。
【参考:おすすめのエンディングノートは?無料でダウンロードできる?

エンディングノートの認知度はまだまだ低い


【出典:経済産業省 ライフエンディングステージの創出に向けた普及啓発に関する研究会報告書】

上記の表は平成24年に経済産業省が報告書を出したもので、男女4,181名にアンケートを取ったものです。

エンディングノートの存在を知っている方は63.5%もいるのに、実際に70歳以上の方で書いている方は5%にとどまります

本人がエンディングノートを手にして書き始めてくれれば家族は助かりますが、エンディングノートは死を連想させることから、家族からは言いだしにくい部分もあります。

しかし、エンディングノートを実際に手に取って内容をチェックしてみると、このような不安はなくなることがわかります。続いてエンディングノートの内容を確認していきます。

エンディングノートに書く内容は?

エンディングノートの内容

エンディングノートを『遺書と同じようなもの』と認識される方も多いのですが、実際は全く違います。もちろん財産の詳細や、負債の詳細を書く部分もありますが、本人が希望することを書く部分が大半なのです。

お葬式のCMで『母が好きだった紫色のスカーフを参列者につけてもらいたい』と喪主と葬儀屋さんが打ち合わせして、本人の意思を尊重した。このCMを覚えている方もいるかもしれません。

喪主の思いつきですが、もし亡くなった本人がエンディングノートに『こんなお葬式にして欲しい』と書いておけば、本人の希望のお葬式を行うこともできるのです。

それだけではありません。大切な人へのメッセージや、自分の葬儀に呼んで欲しい人の名簿、お世話になっている民生委員の名前、危篤になったときに延命治療を行うかどうか、こんな葬式をして欲しいなどの希望を伝えることもできるのです。

治療方法の方針

エンディングノート、告知、延命措置について

少しネガティブな言い方になりますが、どんな人も必ず亡くなります。

人間は生まれた瞬間から死ぬことが約束されていますが、どんな人生を送ったか、どんな人と関わったか、どんなことをしたかなど、何を残せたのかなどが重要なのかもしれません。

人間は他の動物と比べると寿命も長く、多くのことを経験します。医療の発展によりガンも治る病気になっていますが、治す治療と延命治療は大きな違いもあるのではないでしょうか。

必ず家族は病院から治療について判断を求められます。このとき、本人の意識があれば良いですが、すでに治療中だと正常な判断なのかわからないことも少なくありません。

元気なうちに治療の希望を残してもらうことで、家族が苦渋で重い判断をすることもなくなります。人の命は重く、例え家族であっても判断をすることは難しいのです。

エンディングノートは葬儀屋の資料請求でもらえる

エンディングノートは市区町村が無料配布していることも多いですが、下記の葬儀業者のパンフレットに同封されています。今後、葬儀を考える上でも資料は多い方が良いですし、どうしても買いたくないという方は無料でもらっても良いかもしれません。

エンディングノートは時間をかけて何度も書き直すくらいが良い

エンディングノートは何度も手直しするくらいがちょうどいい

面倒だから30分でエンディングノートを完成させようとか、簡単に書けるエンディングノートという書籍が販売されていますが、私は個人的に間違っていると思います。

今までの人生を30分で書ききるのは難しいですし、何度も書き直すくらいがちょうどいいのではないかと思います。人間の考え方は変わりますし、変わったら書き直す、高齢者のSNS的な存在としてエンディングノートを日記代わりに活用する、こうあって欲しいものです。

エンディングノートは書式は決まっていませんし、本人が書きたいように書けば良いのです。

現役で仕事をしていない高齢の方は時間がありますし、自分を見直すという意味でエンディングノートを書き始めると面白いと思います。年代的にも筆まめな人も多いですし、自分の歴史や好きなもの、やって欲しいことを自由に書くことに楽しいと感じる方も多いはずです。

最近では高齢者の一人暮らしも多く、近所の民生委員の力を借りて生活している方や、家族とは年に1回くらいしか会わないという方も多くなってきました。

ある程度の財産を持っている方で、家族と頻繁に会わない(会えない)という方は相続でトラブルになるケースも報告されています。遺産が多い家ほどトラブルにならない理由は遺書があるからです。

相続を専門に行っている弁護士の話によると、相続トラブルで多いのは5,000万円以下の資産がある方で75%を超えるようです。中でも多いのは財産1,000万円以下の家だそうです。

葬儀アドバイザー佐々木葬儀アドバイザー佐々木

財産が少ないほど家族間でトラブルになるのは、子供も生活が大変で遺産を当てにしているからかもしれません。

家族が遺産のことで揉めるのは親心としても胸が痛くなることでしょう。もしかしたら、エンディングノートが遺言を作るための下準備になるかもしれませんし、希望する未来を作るためにエンディングノートは必要なものになるかもしれません。

エンディングノートの重要な部分:ネガティブ情報ほど詳しく!

エンディングノートはネガティブな情報ほどくわしく書いて欲しい

実際にエンディングノートを書き始めてみると楽しくなってくることがわかります。まずは自分史からはじまるので、自分の半生を出版するような気持ちになることでしょう。

繰り返しますが、エンディングノートは市区町村で無料で配布されていることもあれば、葬儀関係、相続関係の業者が配布していることもあります。千円前後でAmazonや楽天で購入もできるので、家族が購入してプレゼントするのも良いかもしれません。

多くの方がエンディングノートは遺書に近いものと考えていますが、実際はそうではありません

財産のことを書く欄も多くあります
  • 現預金、預貯金のこと
  • 不動産のこと
  • 有価証券、株などのこと
  • 貴金属などのこと
  • 着物、所有物などの遺品のこと

現在の高齢者はモノを所有することに幸せを感じる世代なので、モノが多いことも実感できるはずです。しかし、重要なのは財産のことではなく、負債のことです。

葬儀アドバイザー 佐々木葬儀アドバイザー 佐々木

高齢の方でも元気に仕事をしている方も多いですが、中にはほとんど資産を持っていないという方もいます。

家庭裁判所で相続放棄をすれば済むものも多いですが、中には負債を放棄できない(必ず相続しないといけない性質のもの)もあります。

生前中なら対応できるものも、人間は誰でも負債を明かすことを嫌がります。本人が墓場まで持っていこうとしても、相続人が無理に相続しないといけないものもあるので、事前に書き出しておくことで問題解決できるものもあります。