最近葬儀の種類として話題を呼んでいるのが火葬式です。火葬式と普通の葬儀って何が違うの。

お見送りする気持ちに何の変わりもありません、ただ通夜式・告別式を省略するだけです。

日本では確かに高齢化が進み、故人の兄弟姉妹が遠方の場合集うことが困難な状況もあり、また将来不安の為まとまった大きな出費は避けたいと思うでしょう。

ではどうしたら悔いのない、想いを込めた火葬式が実現できるのでしょうか!

葬儀のやり方は家族それぞれ
  • 火葬式の考え方
  • 葬儀費用の概算
  • 葬儀屋さん選び

火葬式を選択していいの

近年時代の変化は目まぐるしい勢いで、昨日の常識が今日の非常識になる時代です。

例にとるなら、今回の新型コロナウイルスの世界的な感染、福島原発事故での安全神話、公文書偽造による行政への不信、大きな要素もあれば、小さな要素で変わる常識もあります。

葬儀においても一様ではありません、通夜・告別式を何故行うのか、行わなければ駄目なのか?行う意味があるのか?

いま日本の置かれた状況をご覧下さい、超高齢化が進み故人(祖父)の兄弟や友人は参列不可能な状態が多いんです。また町会との接点も薄く、喪主の会社では個人情報保護法の影響もあり、葬儀への参列は、本人の配偶者に限るとかの実例もあります。

常識は変わっていくものが常識の時代、変化が起きない事の方が最早不自然なのです。

火葬式が特別変わった葬儀ではない時代に徐々にではありますが変化しています。

親戚の反応が気になる

祖父母や両親の足がまだしっかりしている時代であったり、毎年盆暮れに集う親戚付合いであれば、考えなければいけませんね。

但し毎年年賀状程度の交流であったり、世帯の中心が祖父母や親の時代から子や孫の時代であれば、事後報告でも仕方ない事と考えるのが自然でしょう。葬儀後の連絡には、故人の遺言でとか意志でなどを明記することも忘れずにして下さい。

事前に連絡される場合でも、遺族だけで葬儀をしてほしいとの故人の遺言でしたので、参列はご辞退申し上げますとお伝えすればトラブルは最小限に抑えられるでしょう。

負担を掛けないことへの配慮と受け取ってくださるご親戚も多いのではないでしょうか。

喪主として納得できるの!

判断

喪主のあなた様が、無理をしても多くの方にお別れに来てもらいたいと思うのであれば、火葬式は合わないと思いますが、そうで無いのであれば問題ない事です。費用や時間的な問題でも、また相手に負担を掛けないとの思いでも、理に適った方法と考えます。

合理的に喪主ないし施主様である、あなたが心に決着を付けられるか否かです。突然の判断は非常に難しいものです、ジックリと時間をかけて判断する事柄と云えます。

人間は不思議なもので、他人の判断には納得しやすいのですが、自分自身でとなると様々な葛藤が巡り思い悩むものです。当然の現象ですね!

覚悟を余儀なくされたら真剣に考えなければいけません、当日では見切り発車の観がぬぐえません、後悔する大きな要因の一つでしょう。

事前に資料請求することは、自分自身の心のありようを再確認する時間でもあります、

資料が大事なのではなく、気持ちの整理が大事なのです!

火葬式にかかる費用

インターネットサイトで見ると15万から40万円位が多いようです

『下図は火葬するまでにかかる費用です』

火葬する必要事項内容
火葬費全国火葬場一覧表をご覧ください
柩(お棺)6万円前後
搬送必要に応じた回数
腐敗防止霊安室・ドライアイス
お骨容器1万円前後
役所手続き本籍・現住所・火葬場所在地
葬儀社と打合せ葬儀内容を決める、立会い

上記の7項目が整えば火葬の準備が可能ですが、遺族の於かれた環境で費用が異なります

『下図は必ず必要なものでなく、あなたが判断して依頼する物品の一覧です』

火葬式で必要な物品内容
遺影写真四つ切・手札
お別れ用花束お棺に乗せ、炉に納めるか炉前に飾る
位牌俗名・戒名
葬儀式場お別れ室・告別式
霊柩車
枕飾り前机・仏具セット・守り刀・念珠
布団セット葬儀用として手配
仏衣経帷子
生花予算に応じ準備
菩提寺葬儀社でも手配可能
精進落とし火葬後の料理

※物品のランクを挙げれば当然値段のアップがなされます。

AさんBさんの実例で説明

標準的な物品での価格を提示させて頂きます。費用は出来るだけ安くなるように設定しています。

  1. さん 都内在住で両親の近くに住み、所帯を持つ3人家族、父親が都内の病院で死去、一旦母の住む自宅に戻り、火葬場を町屋斎場に決める、参列者約4人。
  2. さん 埼玉県川越市に両親と同居の独身、父親が県内の病院で死去、一旦家に帰り,告別式を火葬場の式場で行う、火葬場は川越斎場で、参列者約20人。
Aさんの火葬式金額項目Bさんの火葬式金額
病院~自宅15,000円搬 送病院~自宅15,000円
自宅~火葬場15,000円 仝自宅~火葬場15,000円
町屋斎場59,000円火葬料川越斎場0円
11,000円待合室2,000 円
60,000円柩(白の布棺)60,000円
10,000円ドライアイス(10㌔)10,000円
13,970円遺骨容器(白磁・白覆い)10,000円
使用せず ―安置所使用せず ―
25,000円遺影写真25,000円
3,000円お別れ用花束3,000円
俗名、戒名使用せず位牌俗名0円
使用せず ー葬儀式場第四式場15,000円
使用せず霊柩車使用せず
15,000円枕飾り15,000円
10,000円布団セット
柩別れ用3,000円仏衣3,000円
葬儀社へ依頼20,000円生花生花祭壇60,000円
使用せず ―菩提寺(?)葬儀社依頼の場合35,000円
使用せず0円香典返し使用せず
4人×5,00020,000円精進落とし20×5,00010万円
0円役所手続き0円
2人分30,000円人件費2人分30,000円
30万9970円【合計金額】39万8千円

上図でAさんは直葬に近い葬儀になりますが、Bさんは1日葬に近い葬儀になりました。またBさんは遺族以外の参列者もいるようなので、お香典(10万円以上)が見込めます。

ここに示した金額は、常識的な金額ですが、各葬儀社さんにより無条件のように付帯物品を付けたり、超過料金や別途料金を請求する場合がございます。

そうしたものは、あくまでご遺族の要望によるものでなければいけません、超過料金は日数の問題や人数の増減で、単価の変更や物品の内容が増えることはありません。また金額も消費税を含めたもので依頼してください、10%の税は決して安くありませんので、総額が大切になります。

費用も掛かりませんし、手間もかかりませんので、よき葬儀社に巡り合うために努力してください

間違いのない葬儀屋さんを選ぶには

見積書

資料を請求されますと、各葬儀社の担当者から連絡が参りますので、見栄を張らず、また卑屈にならずに正直な気持ちで見積もりを依頼しましょう。

あなた様の条件で見積もりを作成してもらえるはずです。また担当者との会話の中で信頼できるなとか誠実だなと感じた業者に絞り込めばよいでしょう。

担当者が会社よりだなとか、話に巾がないなとか、雑だななどと感じたらその業者は排除しましょう。あなたと担当者が、馬が合う合わないかは葬儀にとって大切な要素です。

他人にとって良くても、あなたにとって良くなければ何にもなりません。

安部さん安部さん

お隣のお家のおじいさんのお葬式A社に頼んだんでしょ、対応も内容も良かったみたいだけど、値段が高かったみたいよ。
Bの葬儀屋さんだとパッパと決めて値段が安かったみたいよ。どうせ直葬だもの安いに越した事ないわよね

ここで再度申し上げます、どの様な葬儀にしたいか、費用に重点を置くのか、内容に重点を置くのか、満足度に重点を置くのか?全てあなた様の判断です。

その判断に従い葬儀社を選択して下さい。葬儀の内容が大きいとか、小さいとかではありません。どんな葬儀でも信頼を置ける誠実な業者を選択されることです。

あなた様が気に入った業者でも、隣の人は違う感じ方をするものです。万人に合う業者などいないと思ってください。

だからこそ複数の業者の資料を請求して内容の判断、人柄の判断をして下さい。キット眼鏡にかなう葬儀社が見つかりますよ。

同じ内容なら少しでも安い方がよいし、同じ金額なら内容の良い方がいいに決まってます。選択できるように何社か資料の請求先をご提示しますので、上記の記事、直葬での費用を参考に見比べて尚且つ話してみてください。

直葬について参考にされますかたはこちらへ

家族葬の内容を検討されている方はこちらへ

事前に資料を取寄せる意味 まとめ

理解することができた

葬儀アドバイザー 佐々木葬儀アドバイザー 佐々木

実際、約40年以上葬儀業界に携わってきたからこそ分かる葬儀業界の表と裏
申しあげたいことは、内容を知らない方達には何とでも言い訳がきくという事で、打合せの現場や施工現場で緊張するのは、葬儀に詳しい人が存在するときです。
また逆に詳しい人がいると喜びにもなります、それは細部に亘り努力した内容を理解して頂けるからであります

全く経験がなく葬儀の内容を理解していない喪主様には、葬儀社として教えてあげるとの態度に陥りがちですが、詳しい人がいるとその都度お伺いを立てる雰囲気になります。

事前に葬儀内容を理解した人が損することはありません。また理解することで思わぬ提案もできるようになります。

葬儀の打合せので、葬儀社の言い成りになってはいけません。それでは教えを乞うことになります。

葬儀社との打ち合わせとは、相談話し合いです、こちらに事前の知識が無ければ、単価を安くしてくれとの値引き交渉しかできません。

単価の値引きは一切必要ありません、正当な値段で理に適った施工をして頂ければよいのです。

そうした話し合いの前提にはお互いの信頼関係の構築が必要になります。

失敗しない葬儀のためにも事前の情報収集が大切です。