どなたのお葬式に参列しても、同じようなお見送り方だなーと思うことありませんか?
遺族がどこの宗派であろうと、お焼香・献花など多少の違いはあっても、決められた作法で友人を見送る。
冥福を心で祈り、通夜式・告別式のあいだ、故人について遺族に語ることはマナー違反であるので会話は全く出来ないまま、返礼品を受け取り家路に向かう。
これは仏教の作法に則り、念仏を唱え、引導を授けてもらい成仏を願う風習といえます。
21世紀に入り、人々の価値観は変わりつつあり、寺離れも加速して来たいま、新たな形での葬儀が見直されています。
今回の記事のタイトルは友人葬としたものの、創価学会の葬儀のことではありません。自由な形の葬儀の提案です。
遺族と友人が中心の葬儀
お葬式を行うには、法的な役所手続きと搬送に関する道交法、火葬等に関する慣習、腐敗防止のための処置以外は自由に執り行えます。
自由に行えるといっても何をどうしたらよいか分からないですよ?
そうですね。宗教に培われた慣習のもとに、今までのお葬式が出来てきたんですもの。その後、葬儀屋さんによって、さまざまな付加価値が付けられて、今の形になったのです。この認識を改めていくことは、並大抵のことではありません
明治以前は、お亡くなりになると血縁・地縁・社縁の関係で、どなたかが中心となりお葬式を仕切ったんです。
今でいう葬儀屋の仕事といえば、土葬(どそう)のための穴を掘る仕事で、僧侶は埋葬するための、墓碑を書く事と過去帳に死亡の事実を記載(寺が役所の代りをしていた)
主体は庶民のボランティアで行われ、葬儀はお棺に納めた故人に、樒(しきみ)を供え焼香を済まし、お清めの中でお見送りが進められて行ったんですね。
「庶民の庶民による故人の為のお葬式」これを「友人の友人による友人の為のお葬式」を考えようとの発想です。
友人葬は、宗教を離れ、僧侶によらないお葬式の実現を目指したものといえますネ。
友人葬はどうすれば実現できる?
故人の、見送り方は人それぞれで自由です。お柩の周りに『サッカーが好きであれば、サッカーボールやユニホーム』「音楽なら譜面台に楽器」「花が好きなら生花祭壇」趣向品は1つに限ることもありません。生前のお姿・家族と・友達と・クラブ/同好会などでの写真を何枚も思い出コーナーとしてもいいですね。
家族・友人が持ち寄れる品々で企画しましょう。友人も1組とは限りませんよね。野球仲間がいて、将棋仲間がいる。ゲートボール仲間もいるかもしれません。身近に友人がいない場合でも、最も近い家族がいます。どんな企画でも構いません。案を持寄りましょう。
但しEXILEがやるような大掛かりなものは無理ですよ。葬儀を行う式場に見合ったサイズで考えます。無理のない大きさの道具で考えてみてください。
品物を用意出来ても、どう飾り付けしていいか分かりません。位牌とか生花も必要でしょ?
そうですね、いろんな品を集めたからと言って出来る訳ではありません。そうしたものをどうテーマ付け、ディスプレイしていくかが大切です。また葬儀に際しテーマに沿ったアナウンスができるか、スムーズな進行ができるか、頭の痛いことは沢山ありますよね。
先ず白木の位牌は、仏教で戒名を記載するために使用されているもので、仏教葬でないため必要ありません。但しある方がいいと思えば、葬儀社で準備してもらえます。
生花に関しては、たくさんあれば華やかですが、沢山用意する必要はありません。お別れのとき一輪の花をお顔・首元・胸元に、そっと添えてあげれば良いのではないですか。
柩(ひつぎ)(お棺)の周りへの品々の設置は葬儀社の担当者に、具体的に説明してください。永年培った経験から想像以上の飾りつけを提案し、責任をもって実行してくれます。
話は変わりますが、生花祭壇も毎回違ったテーマのデザインで予算に応じて作成しているのです。遺族・友人の要望に応えることは、葬儀社にとって不可能な作業ではありません。
昔ながらの葬儀屋さんで、強いこだわりを持った業者もおります。葬儀はこうでなければならないといった、頑固な葬儀社では無理があります。
社会の傾向に敏感で柔軟性を持ち合わせている葬儀社を探してください。
取り寄せる資料の中にも、遺族の意向に沿う提案を掲げている葬儀社もございますので、じっくり資料を手元に置いて連携をお取りください。
今新たな提案として、葬儀は直葬で行い、後日お別れ会を催すスタイルの葬儀を提案している業者がございます。
お別れ会の費用も、集うニーズに応えた会費制で賄うため、ご葬家の負担がなく、集う皆さんも気兼ねなく集えます。
日付も自由に選べますし、場所も集いやすい場所の選択が可能です。
参加する弔問者にあわせ、『学生・会社・仕事・町会・ご近所・同好会』仲間など主体となる仲間の思い出場所を考えて、式場選びを致します。
故人となられたことを考えれば、悲しく・寂しく・涙にくれる日々もございますが、仲間とともに楽しかった思い出、優しい人柄、厳しかった一面などを楽しい雰囲気の中で、語り合いながらお見送りするそのようなお葬式です。葬儀の概念を払拭した考えのもと行います。
ストーリー〖物語・歴史・功績・人生〗ここではそんな訳しかたで捉えます。
友人葬費用
友人葬にかかる費用を検証していきたいと思います。葬儀の費用を考えるとき、基本ベースになるのが、直葬(火葬式)での費用です。
直葬は一切お葬式を行わず、直接火葬場にお運びして火葬をするだけです。ここにかかる費用が、17~20万円と考えられます。ここで直葬にかかる費用の内訳を簡単に説明いたします。
【基礎となる物品とサービス】
(搬送費/病院⇒(1回目)自宅⇒(2回目)火葬場)・(お棺)・(骨壺)・(火葬費)・(腐敗防止剤)・(人件費/2日分)・(納棺/案内等の技術サービス料)・(必要備品)この項目の合計金額が17~20万円になる訳です。
【追加項目一覧】
(葬儀式場を使いたい)・(霊柩車を使いたい)・(遺影写真が欲しい)・(旅支度をさせたい)・(香典返しが必要)・(お清めをしたい)・(生花を飾りたい)・(僧侶を招きたい)・(ランクを上げたい)など
家族が、どのような葬儀式にしたいかで、付帯項目がプラスされ、費用が直葬価格から積み上げられてくるのです。
今までは、この遺族であれば、多分予算的にはこの位だろう・要望もこうだろうと・葬儀社がかってに判断して、提案したものを遺族は、そんなものだろうなと、分からないまま納得してきたのが現状です。
この時代インターネットの発達で、このように情報を簡単に入手できるようになったため、お葬式の形式も細分化され、友人葬で行う葬儀が注目されるようになったのです。
それでは本題の友人葬の費用について説明させて頂きます。
友人葬での費用として考えられる項目として。
葬儀基礎金額+ご要望項目
(物品搬入費)・(飾りつけサービス費)・(飾りつけ備品代)・(お清め費)・(返礼品費)・(受付事務費)・(精進落とし)・(遺影写真)など
- 生花祭壇を希望される場合、通常20~50万円での施工費が多いようです。祭壇はあくまでも希望によるものです。
- アレンジ生花一基3万円から出来ますので、予算打合せのときに葬儀社に相談しましょう。
- 物品の搬入・飾り付け・備品代・量・用意する備品で費用は変わりますが、常備している道具も使用できますので。10万円ほどの予算を予定ください。十分補える金額です。
- お清め・精進落としは、仕出し屋を利用した場合として。人数×3,500円
- 返礼品。人数×2,500円(用意した数で余りがでれば返品ができます)
- 遺影写真・事務備品・設備々品等々。50,000円前後
- 生花・供物。親族や参列者にお出し頂くものとして0円(ご供花などはお出し頂く方の負担で賄われます)
- 式場使用料。公営の場合5~10万円前後。民間15~35万円
お通夜に参列100名・告別に参列25名・アレンジ生花10万円・公営式場10万円で計算した場合。
約120万円お香典収入約65万円と見込んだ場合。
ご葬家のご負担額は55万円の計算になります。
何度も言いますが、ご遺族のご予算に応じた葬儀をされればよいのです。
見栄を張る必要はありません。よそ様と同等のもので行いたい方は一般葬を選択されるでしょう。
オリジナル的なものを求めるのであれば、友人葬は最適な選択といえるのではないでしょうか。
葬儀は故人と遺族のためのものであることを再度確認して、ご判断下さい。
予算的なことで、葬儀社を選択されたい方には打て付の葬儀社紹介サイトがございます。
同じ、同等の葬儀を行ったとき、他社と比べて安価で出来る、そんなサイトです。
最大の特徴は、安い価格で葬儀ができるをアピールポイント第一位です。
葬儀に莫大な予算を掛けないで、今後安定した生活を営んで欲しいと、故人は願っているのではないでしょうか。
そのようなご要望に応える葬儀社として、葬儀レビ・よりそうをご紹介いたします。
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当然事前に、基礎価格は定められて、提携契約がなされておりますので、やみ雲にこんな葬儀社があるよ、などの裏ずけのない紹介はいたしません。
責任をもってご案内しております。
友人葬マナー
TPO(ティーピーオー). Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)の頭文字「時と場所、場合に応じた態度・服装等の使い分けの方法」を意味する。
友人葬での葬儀マナーをお話しします。先ず服装に関しては、一般的に言われていることですが。通夜に関しては喪服は着ない方がよいとされています。亡くなることに対して、準備していたとの憶測を呼ぶとの配慮からとされてきました。しかし葬儀では、ブラック・フォーマルを着用される方が圧倒的に多いのが現状です。
友人葬では、平服でご参列下さいとの連絡も多いようです。奇抜な服装でない限り平服での参列が望ましいと考えます。友人葬の趣旨は、友達に気安く最期のお別れに来てもらいた。故人との思い出をみんなで語り合って頂きたい。この意味からも平服が望ましいのです。但し告別式で火葬場までお見送りする場合には、礼服を着用しましょう。
火葬場には、他家の参列者も大勢いらっしゃいます。参列したご葬家一家だけではないことも念頭におきましょう。あなたが恥かしい思いをすることにもなりかねません。
お香典は、辞退する旨を遺族が表明しない限り、通常通りの金額をお包みして参列いたしましょう。基本は一般葬の参列と同じ認識でよろしいでしょう。
念珠の持参は不要です、仏教葬で行われる葬儀ではありません。しかしあなたが仏教徒である場合には、念珠を掲げてのお別れでも一向に支障はありません。
お別れの方法は、式場で用意された方法に準じることが礼儀に適うことです。焼香でも・献花でも・ピンポン玉・野球ボール・碁石など故人所縁の品を奉げる場合もあります。
遺族への挨拶については、特別な事はないので、訃報に対するお悔やみを述べればよいでしょう。またお話ができる状況を演出されている場合には、自分のことでなく、故人の遺徳をしのぶお話しにします。
まとめ
お葬式は、故人のご冥福をお祈りすることは当然ですが、ご遺族の悲しみを癒してさしあげる行為でもあります。近年古式風習に準じない、新たな葬儀の在り方が問われています。この傾向は急速な速さで、民衆の意識改革へと繫がっています。
今まで余分な葬儀費用がかさみ、葬儀そのものがご葬家に大きな負担を負わせていました。葬儀とはそうあらねばならないとの意識で、当然のように大金を支払い、忙しさだけを感じて故人を見送ってきました。
故人・遺族のための葬儀。悔いの残らない葬儀。費用を抑えた葬儀。後に残された遺族の生活を考慮した葬儀。満足できる葬儀。そんなお葬式を抱いて、さまざまな選択肢の中から友人葬を選ばれるのも決して間違いではないでしょう。
ご葬儀には宗教で見送る葬儀もあれば、宗教によらない葬儀もあることをご承知されたことは、一歩も二歩も前進されたに間違いありません。